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本と、その他諸々のこと。理系的なこと。

本格的なBBQの実践 燻しについて

燻しの煙の出し方についていろいろ。

最初はスモークチップを使った。

煙を出すには不完全燃焼させることで、工夫としてまず30分ほど水につけること、ひとつかみ位をアルミホイルで包んで、ホイルに切り目をつけた状態で火にかけること、などが推奨される。実際の様子はこんな感じ。

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煙が出たのは10~15分くらいだろうか。色はついているものの、燻しの香りはやや弱いと感じたので、後にチップを変更した。

天下のWeber純正である。SOTOのスモークチップより大粒で、燃焼が続きやすいとの触れ込み。でも、結果として味は普通のチップと大差なかった。

ネットで調べるかぎり、上に書いた水につける、アルミホイルで包む、の工夫はしなくていいと言っている人もいるが、どっちにしろ本気燻製じゃなければ大差ない、って感じなのかも。

そこで、お手軽系っぽくて最初は避けてたスモークウッドも試してみた。

結果として、これを炭の上に置いたときが一番香りがついた。

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燻製の定番、手羽先と6pチーズを使用。香りもバッチリでめちゃくちゃ美味かった。発生する煙の量が多く、煙を継続する時間も30分以上と、これまでのやり方が単純に煙の量的に足りてなかったことを思い知らされた。

なお、上の写真に載せた回はBBQの一環としての香り付けではなく「燻製」を意図していたので、煙を当てる工程は、火力は極力しぼって120℃くらいで30分ほど。写真の時点で燻製完了としたが肉芯温度は50℃程度。このあと2時間ほど放置して、過剰な香りを飛ばしてまろやかにする待ちの工程を踏む。食べるときは、火は通りきってないので、改めて焼く。

 

チップでも、スモークウッドのサイズくらいたくさん使えば、煙の量と継続時間は改善するかもしれないと思い、こんな方式でもやってみた。

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内径10cmのアルミ皿に深さ3cmほどチップを敷き詰めた状態。これを炭の上に置いた。チップの使用量はこれまで参考にしていた「ひとつかみ」よりはだいぶ多い印象(5つかみくらい?)。

煙の量的にはスモークウッドのほうが多かったけど、1時間くらいは煙が出続けた。

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仕上がりがこちら。香りはスモークウッドにはやや及ばずだが、悪くない出来。
ここではチップを水につけるのもやったけど、発煙し始めるのが遅くなるだけで、チップでやる意味はないかも。煙の量を増やすには、更にチップを増やすべきだろう。大雑把には、アルミ皿の径が煙の量、深さが継続時間に関係するだろうから、次は径がもう少し大きい物を使ってみよう。

 

燻しの工程について、下処理にはまだ迷いがある。

燻煙の成分は水溶性で、水分に反応する。私の実践でも、水分の少ないナッツではほとんど燻製効果がなかったので、これは納得。

でも燻製のセオリーとしては、肉の水分は極力無くしたほうが香りが付きやすいらしく、塩で水抜きして、塩を洗い流して更に乾燥させて、それから燻煙に当てる。煙は水溶性なのに水を抜いたほうがいいのはなぜだろう?これはよくわからない。その方が香りがいいのは事実らしい。

またBBQの手順では、下ごしらえとして、酢(=水分)と、オイル(燻煙は溶けない)の混ぜものに漬けて、そのまま燻煙加熱すると説明されるが。酢は拭かなくていいのか?オイルまとわせたら香りつかないんじゃないか?燻し工程に興味がないだけなのか?

もう少し経験を重ねてみないと、なんとも言えなそうだ。