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英語の綴りと発音の法則について

英語の綴りと発音、一見ランダムに見えてちゃんと法則があります。例外もやたら多いのでパターン抽出は一苦労だけど、なんとなく綴りから発音を想像できるカンのいい人も多いはず。
子音の読みはさほど難しくないので、ネックになるのは母音、a.i,u,e,oの5つだ。こいつら会うたび読み方が違う気がするけど、落ち着いて分類すればそんなことはないのだ。

 

まず、母音が単独の場合。

1文字につき代表的な2パターンづつを覚えれば、かなり読める。「a」で言うと、
①「エイ」と読む make , take , lake , date , sale , chase , grade , etc...
②「ア」と読む bad , cat , gas , man , rat , sad , etc...
子音が入れ替われども、母音aの発音は①では「エイ」、②では「ア」で一致。①は長母音、②は短母音と呼ばれます。

「a」以外もまとめると・・・

長母音だと、「a」は「エイ」、「i」は「アイ」、「u」は「ウー」、「e」は「イー」、「o」は「オウ」。これってつまり、アルファベット本来の読み方のまま。カンタン!

短母音だと、「a」は「ア」、「i」は「イ」、「u」は「ア」、「e」は「エ」、「o」は「ア」。ローマ字読みに近いんだけど、「u」も「o」もカタカナ発音なら「ア」。英語としてはちゃんと区別される母音ですがね。

で、短母音と長母音、どっちの読み方になるかは、母音と子音の配置で決まる。パターン網羅するのはタイヘンだけど、上で出した例が長母音と短母音の典型例なので、これくらいは覚えておきましょ。もう少し一般化して書くと、
①「母音+子音+e」で終わる単語は、eの前の母音が長母音。そしてeは読まない。
  ex.)make , fine , use , gene , gone
②「母音+子音」で終わる単語は、最後の母音が短母音。
  ex.)cat , hit , cut , red , god

 

じゃあ次。母音2つ続けて綴ってひとつの発音を表わす場合。
例えば「auto」の「au」、これはオーと読む。「a」と「u」を順に読むのではなく、「au」ひと括りでひとつの読みを指示している。ココに気付くの、すごく大事。「au」を含む単語を他に探すと、
 caution , daughter , August , Australia , etc...
どれも、auでオーと読むパターンはちゃんと踏襲されてる。このパターンを知ってれば、ちょっと覚えにくかったコイツラも、当たり前に覚えれるわけだ。
 

さてさて、英語の綴りと発音に法則性があるって事実さえ納得できれば、あとは全部覚えるだけだ。母音はa,i,u,e,oの5文字。母音が2つ続くパターンは、5×5=25組。英語では使われない組み合わせもあるので、暗記で網羅は無理じゃない!数千の英単語をランダムな文字列と思って全部覚えるのに比べれば、この法則を覚える方が圧倒的にラクだ。
こういうのは表にまとめるのが一番。ネットを探しても期待するようなまとめ方のが見つからなかったので、自作してみた。

ちなみに「r」と「w」は声を伴うので母音に近くて、母音の後に連結してパターン形成することが多いので、ついでにまとめた。
さらに「y」は、後に母音を連れている時は子音だけど、それ以外は母音扱い。それも「i」と全く同じ音だ。ご確認を。

例を書いてないところは、英語の法則にそんな綴りは無いってこと。意外と多いですね。いや、例外はいくらでもありますが、法則というほどの例は無いですから。
ひとつの綴りに発音が2つパターン以上ある場合もあって、ここが難しい。法則がないと誤解させる要因のひとつですが、こうして表にすれば、漠然と想像してたよりは遥かに法則性あると思いませんか?

 

表に納まらない例外も、それはそれで頻出の例外パターンってのもあるので、以下に列挙。

(1) 2音節のもの。本来別々のモノだけど、間に子音が無かったから母音が続いた形。間に子音があったら読みそうな方法で、順に読めばOK。
ex.) science , caos , ion , duet

 

(2) ~ie , ~ue , ~ee , ~oeで終わる単語。この最後のe、実は末尾の読まないe。だからeの前の母音を長母音で読んで、eは無視。
ex.) lie , die , blue , true , bee , fee , toe , Joe

 

(3) 接尾語。子音コミでパターンを形成する。頻出だけど、英語の綴りには類例がない例外的な綴り。
~ion (nation , station , mission)
~ous (famous , serious , various)
~ual (virtual , sexual)
~ial (special , commercial)

 

(4) ou
2母音組み合わせの中でも、ouは鬼門。表中でも最多の3パターンだけど、更に定型の例外が3パターンも。これまた、頻出の癖に例外!
 ・助動詞の過去形 ~ould。ちなみに、shouldはshallの過去形ね。
  ex.) could , would , should
 ・動詞の不規則変化の過去形 ~ought。ちなみに、oughtはoweの過去形ね。
  ex.) ought , thought , bought , brought
 ・接尾語 ~ous。前述のとおり。

 

(5) gu~、bu~
gu~のuは読まないことが多い。bu~のuも、たまに読まない。
ex.) guard , guitar , guilty , guess , guest , guy , build , buy

 

3文字以上でパターン形成するのもあるけど、もう疲れたからやめ。