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本と、その他諸々のこと。理系的なこと。

折り紙3 : Origami incects

前川氏以降(正しくは吉澤氏以降でしょうか)折り紙というのは凄まじく進歩したけれど、ガチの折り紙師はもうあっちの世界に旅立ってしまっていて、私のような折り紙好きの一般人くらいの人間が楽しめる、「悪魔」と同等~それ以上くらいの折りごたえの折り紙本って、今でもそう多くなかったりする。おかげで洋書まで探すことになる。 

Origami Insects (Dover Origami Papercraft)

Origami Insects (Dover Origami Papercraft)

 

 Eテレの番組「スーパープレゼンテーション」にも出た、Robert J.Lang氏の著作。今どきは折り紙も日本人の専売特許ではないのだ。洋書といっても図はわりかし丁寧なので言語の問題は心配しなくてもいい、悪魔が難なく折れるくらいに慣れていれば、読解はできる。…が、悪魔が可愛く見えるくらい過酷である。奇を衒ったフォルムでもないのに、なんだこのキツさは。リアリティのある頭身にするのは、こんなに酷なのか。さんざん苦労した工程を「裏も同様」とあっさり指示されて度々心が折れる。なにせ昆虫だから、左右対称なのは当然だが…

以下、苦労して仕上げた作品たち。

Praying mantis、カマキリ。本書を買って最初に挑戦したのがこれ。あまりに沈め折りを連呼するので悲しくなった。どうにか最後まで漕ぎ着けたものの、カマの表情付けのとか超適当だし、なにかと残念な仕上がり。今のところ折り直す気力が沸かない。f:id:tiltowait9:20180319004705j:plain

 

Hercules beetle、ヘラクレスオオカブト。この本の中ではまだ簡単なほう。カマキリの後にチャレンジして、どうにか仕上がったことでちょっと自信が持てた。脚の細さに昆虫感が満ちている。f:id:tiltowait9:20180306012306j:plain

 

Cicada、セミ。なんとつぶらな瞳。顔の先端や目を破らず折りきるのは至難。写真はなんとか破らずに仕上がっているけど、これはたぶん3匹目だと思うから…f:id:tiltowait9:20180406172217j:plain

 

Stag beetle、クワガタムシ。大アゴに枝分かれを作るのがニクい。欲を言えばもう少しアゴが誇張されたフォルムの方がかっこいいんだけど。f:id:tiltowait9:20180415232518j:plain

 

Paper wasp。いわゆるハチノスを作る蜂をこう呼ぶらしい。あれ植物の繊維を刻んで作ってるから、確かに紙みたいなものだね。紙で折られるべき名前をしている、とのこと。なお翅と触覚はインサイドアウトしてるんだけど、両面同色の紙を使っているので伝わらない。f:id:tiltowait9:20180327001153j:plain

 

Dragonfly、トンボ。脚が厚ぼったくなりすぎでもう表情付けできてない。f:id:tiltowait9:20180322002715j:plain

 

Scorpion、サソリ。本書のトリを飾る作品。ハサミ2本+脚8本+尻尾1本と、とりあえず凸部を増やしてやろうという目論見あらわ。ハサミと尻尾を大きく取るために強引な設計が敢行されている。f:id:tiltowait9:20180418004821j:plain

 

などなど。最初こそ「なんじゃこら、やってられるか!」と憤慨したものの、やってれば不思議と慣れるもので、最終的にはどれも1回目で折りきれるくらいに上達した。難しいからこその満足感というのは間違いなくあって、今はもう簡単な折り紙では満足できなくなっちゃったかも。シンプルな造形に留める魅力も理解できるものの、技術の高度化というのもまた、退けがたい魅力なのだなぁ。

ちなみに使用した紙は全てこちら。

エヒメ紙工 工作用紙 両面薄葉紙 八ツ切 赤 100枚入 ONCA-05
 

「薄葉紙」ってのは靴を買ったときにクッションで入ってるような極薄の紙のこと。こちらは薄葉紙にしては張りがあって、丈夫さと薄さの兼ね合いで複雑折り紙には丁度よい。正方形ではないので、折り紙化するためにカッターと定規で正方形に切り出しているが、丁寧にやれば寸法精度は十分確保できる。

 

 

tiltowait9.hatenablog.com

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