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逆上がりの物理

先日、公園で逆上がりにチャレンジしている少女を見かけた。一生懸命に足を振り上げているが、残念ながら成功する見込みがあるように見受けられない。教えてあげたい衝動に駆られるが、知らないおっさんがいきなり声をかけても事案発生かと思われちゃ困るので、そこは留まった。

出来る人は苦もなくできる逆上がり、どう体を動かすのが正しいのか、ここは物理学の出番だ。といっても数式が必要なほどの話じゃなくて、現象をよく観察する眼があればよい。

逆上がりの過程は、下図のように大きく2つに分けられる。 

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①図「胸~腹を中心に回る」

いきなり鉄棒を中心に回るイメージは捨てよう。序盤の回転中心はみぞおちにある。①の絵のように、鉄棒-肘ラインの先、みぞおちを中心に体がぶら下がっているイメージで動作開始。シーソーがパタンと反転するように、足を振り上げると同時に頭を後ろに落とす。この感覚で体が反転すれば腰が自然と持ち上がるはずで、②の図のように足が鉄棒に引っ掛かかれば、もう成功は約束されたも同然。
この間、重心を「足を鉄棒に掛けられるところまで」持ち上げる程度の腕力と体幹が必要。でも、「鉄棒の上まで」持ち上げる必要はない。

②図「鉄棒を中心に回る」

足がかかったら体重を鉄棒に預けられるので、あとは簡単。勢いが完全に止まっていても、じたばたすれば頭を上に持ってこれるはずだ。回転軸の移行をスムーズにやれば、①の角運動量を②で流用できるので、滑らかな動作の逆上がりになる。

ネットで逆上がりのコツを検索した時に見つかるのは、

・手を鉄棒の下から持つ
・肘を曲げる
・足を(前でなく)上に振りあげる
・体(腰)を鉄棒に近づける

といったところだけど、要は、重心を中心に体を反転させて、足を引っ掛けるまでの現象を実現させるための、動作の細部を説明しているのだ。現象のイメージさえ掴んでいれば、どれも必然的に達成されるぞ。